2022年09月08日

2022年フォトイメージング市場動向

フォトイメージング需要動向(2022年版)
日本フォトイメージング協会は、2013年度以降、アマチュア写真の出力ビジネス市場規模を推計し発表してまいりました。
この間、デジタルインフラの浸透およびライフスタイルの多様化により、私達の写真の楽しみ方は大きく拡がりました。
特に、スマートフォンは高画質化が進み、その利便性・機動性により、2019年まで撮影ショット数は飛躍的に増加しました。
その一方で、スマートフォン内の画像から「スマートフォンを通じソーシャルメディアでの画像共有サービス」などの楽しみ方は拡がりましたが、そこからプリント出力に至らない傾向が継続、写真プリントサービスはダウントレンドが続きました。
そんな中「スマートフォンからの写真年賀状発注システム」「業界各社の豊富なバリエーションでのフォトブック商材展開」「出張型撮影ビジネス」など消費者の立場に立ったサービスの導入はプリント需要の誘導に貢献してきました。
しかし残念ながらフォトイメージング市場市場規模は2019年度まで微減で推移してまいりました。
2020年度は、新型コロナ感染拡大に伴う行動制限により「人が集まるイベントや旅行」が中止となり、撮影の機会が大きく減少、市場におおきなマイナス影響をもたらしましました。(前年比80%と推計)
2021年度は当初新型コロナの拡大が緩和され市場規模は対前年110%と予測しました。実際には行動制限が継続されており本格的な回復には至っておりませんが、「学校行事の一部復活に伴うスクールフォト需要の拡大」「巣籠り生活のなかで、過去の画像からのフォトブック作成、アナログデーターのデジタイズ化」等、「回復の兆し」が顕在化、市場規模は前年比105%にとどまったとみています。

2022年度の市場予測は、「行動制限」の見直しが少しづつ進む、との仮定の基、2021年度とほぼ同等の前年比106%、金額:1612億円と予測、これによりコロナ前の市場規模の89%までの回復に至る、と推測いたします。
また、ユーザー動向として、近年、TikTok等活用した動画を通じ体験を共有する動きが、10代・20代のいわゆるZ世代を中心に増加、新しい「想い出・体験」共有ツールとして顕在化する一方でプリントへの興味が減少しているとみています。
日本フォトイメージング協会は、2022年度市場拡大の課題を従来より提起の「スマートフォンからのプリント拡大」に加え、「Z世代への写真プリントの価値訴求」と設定、その状況を注視し会員企業様と取り組んでまいります。
なお、フォトブックの市場予測について、フォトブック資料のページに掲載しています。また、日本フォトイメージング協会会員の皆様には、会員専用ページにて商品カテゴリー別に市場動向をレポートしていますので参考にしてください。

【関連情報】2022年フォトブック市場予測