2024年フォトイメージング市場動向
フォトイメージング市場動向(2024年版)
日本フォトイメージング協会は、2013年度以降、アマチュア写真の出力ビジネス市場規模を推計し発表してまいりました。
市場はダウントレンドが続きましたが、2018年度以降はマイナスが縮小し前年比3%前後のトレンドとなりました。
2020年度は、新型コロナ感染拡大の影響を受け、市場は大きく落ち込みましたが、2021年度以降、行動制限の見直しが進み、2022年度は、より多くの分野で写真需要が拡大、コロナ感染前の2019年度市場の95%まで回復したと推測いたします。
2023年度市場状況(2023年4月~2024年3月)について次に確認してまいります。
1.カメラ出荷
当協会はスマートフォンユーザー調査を実施しております。スマホに保存されている写真画像は拡大傾向にあり(2023年調査:1台あたり3000枚を超え)、撮影ショット数の順調な伸びを想定しております。
また、デジタルカメラの出荷は、2020年:1296千台、2021年:1155千台、2022年:929千台、2023年:912千台、2024年に入り1月~6月累計は、前年実績を上まわる出荷となっております。
2.デジタルサービス市場の動向
2020年度以降、コロナ感染影響により、外出や人と接することを控えることで、大切な思い出を撮る機会が減りました。
一方で、「スマホ内過去画像整理に伴うプリント・フォトブック需要」「アナログメディアのデジタイズ需要」、会って話すことができない親族・友人へ「写真年賀状で想いをお届する需要」など、いわゆる「巣籠り需要」が拡大しました。
2022年度は、行動制限の見直しが進み、人と会い撮影をし、それを動画や写真プリントに残す需要が拡大したと推定。
また、行政の後押しにより、マイナンバーカード推進が強化され、証明写真のスポット的な需要が発生、証明写真プリント市場を引き上げました。
2023年度は、デジタルプリント・フォトブックともに数量は減少、単価アップにより市場規模は微増の状況です。
内容を見ますと、新しい「写真プリントの楽しみ方」が拡がりつつあるようです。お気に入りの画像データーからカレンダープリントを作成し「飾る」需要が増え、カレンダープリントは、主要アイテムとなっております。
また、若者世代では、お気に入り写真画像を写真プリントにして部屋に「飾る」、透明トレカにしておしゃれに「飾る」、また、スマホに挟んだり、キーホルダーにして「持ち歩く」などの需要が拡大しております。
当該世代は、現時点の売上貢献度は低いですが、次代の担い手であり、未来に向け、今後もその動向を注視してまいります。
3.2024年の見込
デジタルプリント・フォトブックは2024年4月以降、前年微減が続いております。また、写真年賀状については、郵便料金改訂等による影響懸念あり。市場全体では1617億円(前年比99%)と推測いたします。
なお、フォトブックの市場予測について、フォトブック資料のページに掲載しています。また、日本フォトイメージング協会会員の皆様には、会員専用ページにて商品カテゴリー別に市場動向をレポートしていますので参考にしてください。
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