2023年フォトブック市場予測
フォトブック市場は、2019年度まで順調に拡大してまいりました。
スマートフォンのカメラ機能の向上、業界各社のスマートフォンからのプリント注文アプリの進化やフォトブック商材のバリエーション増加により「思い出を形にして残すプリント商材」として、フォトブックは今後も期待の商材です。
携帯キャリア会社も、スマートフォン関連サービスとして写真プリントに力を入れています。
商品構成は、お買い求め易いワンコインはじめ低価格帯の商品が伸びているのに加え、大サイズや高品質タイプなども伸びており、写真プリントに対する消費者ニーズの多様化傾向が見られます。
2020年度は、新型コロナの影響による撮影機会減少を受け、冊数:1,026万冊(前年比90%)と初めて減少となりました。
2021年度に入り、行動制限の見直しが進みましたが、旅行需要の制限は継続され、その効果は限定的となり市場規模は、1,007万冊(前年比98%)に留まったとみています。
2022年度は数量が901万冊(前年比90%)、金額が110億円(前年比92%)と推計いたします。
これまで、20代・30代の子育て世代を主にスマホから簡単に注文できる普及版が裾野を拡大してきましたが、そのペースが落ち着きつつある状況です。その要因のひとつとして、10代・20代を中心に動画で楽しむことの拡大を想定致します。
この世代に向けては、スマホ親和性を高めるサービスの継続が重要と推定いたします。
また、最大の需要シーンである海外旅行需要については、2023年夏以降、早期の回復が待たれるところです。
2023年度予測については、海外旅行の回復及び新しい生活様式での写真プリント需要の拡大を想定し、数量:870万冊(前年比97%)、金額:109億円(前年比99%)と推測いたします。
フォトブックは、「思い出を残す」ことに加え、「スマートフォン内の多数の画像の整理」にも繋がる為、一度、経験するとリピート率は高く、市場拡大は継続すると予測します。
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