2025年11月18日

2025年フォトイメージング市場動向

日本フォトイメージング協会は2013年度以降、アマチュア写真市場の市場規模を推計し、発表してまいりました。
2012年度以降、市場はダウントレンドが続きましたが、2018年度からマイナスが縮小し前年比3%前後のトレンドとなりました。
2020年度は、新型コロナ感染拡大の影響を受け、市場は大きく落ち込みましたが、2021年度以降、行動制限の見直しが進み、2021年度、2022年度と市場は反転。2023年度から2024年度は緩やかな縮小ペースとなった、と推計しております。
2024年度市場状況(2024年4月~2025年3月)について次に確認してまいります。

1.デジタルカメラ出荷

近年は、デジタルカメラ出荷数量としては堅調に推移。スマートフォンに無い機能を持つデジタルカメラで、写真を撮影したい、とのニーズが高まっている、と推測できます。
特に、若年層において写真撮影に対する関心が高まっていることが推測できます。

2.プリント動向

当協会では定期的にユーザー調査を実施しております。9月に、13歳から30歳までのN数:2700人のインターネット・LINE活用調査を実施、現在、データーを分析しております。
この世代では、写真プリントの楽しみ方として、これまでの「残す・保存する」に加え、「飾る」「持ち歩く」「贈る」ニーズが増えております。
お気に入りの画像を写真プリントにして部屋に「飾る」、透明トレカにしておしゃれに「飾る」、推しの写真プリントをスマートフォンに挟んだり、キーホルダーにして「持ち歩く」などへのニーズが拡大しております。
当該世代は、次代の担い手であり、未来に向け市場への影響力高く、今後とも動向を注視してまいります。
一方、旅行イベントは、「残す・保存する」写真プリント需要に繋がります。特に、海外旅行では撮影機会が多く、写真プリント需要が期待されておりますが、日本人海外旅行客数がコロナ禍前の水準に戻らない状況が続いております。(2019年:20百万人→2024年:13百万人)フォトブック、パスポート用証明写真での影響が懸念されております。
また、2024年度のエポックメーキングな動きとして、マグネティックテークアラートを受け、ビデオテープのデジタル化需要が急拡大しました。協会では定量的な把握はできておりませんが、写真業界へ大きなプラスインパクトと推測いたします。

3.2025年度の見込

販売店様からの情報では、デジタルプリント・フォトブックは2025年4月以降、前年微減が続いております。また、写真年賀状については、郵便料金改訂等による影響は来年度も継続する懸念されております。市場全体では1535億円(前年比96%)と推測いたします。

なお、フォトブックの市場予測にきましては、フォトブック資料のページに掲載しています。また、日本フォトイメージング協会会員の皆様には、会員専用ページにて商品カテゴリー別に市場動向をレポートしていますので参考にしてください。

【関連情報】2025年フォトブック市場予測