2025年04月30日

「2025年度 PHOTONEXT 技術アカデミー」開催のご案内

「2025年度 PHOTONEXT 技術アカデミー」開催のご案内

日本唯一最大スケールのプロと写真ビジネスのための展示会&セミナー『PHOTONEXT 2025』にて、例年ご好評いただいております「PHOTONEXT技術アカデミー」を本年も当協会共催にて開催いたします。
当協会会員様はもとより、フォトイメージングに関わる皆様のご参加をお待ちしております。

主 催: (一社)日本写真学会
日本フォトイメージング協会
後 援: 株式会社プロメディア
協 力: (公社)日本写真協会
(一社)日本写真文化協会
(協)日本写真館協会
(一社)日本写真映像用品工業会
◆セミナー開催内容:
日 時: 2024年6月12日(水) 10:00-15:35 ※9:30 受付開始
参加費: 主催学協会会員(協力協会会員を含む)6,000円、非会員8,000円/要旨集含む
会 場: パシフィコ横浜 展示ホール2階 E24会議室
定 員: 50名
◆講演内容・スケジュール
●10:00~10:45
講演1:キヤノンのディープラーニング画像処理技術(EOS R1/EOS R5 Mark II編)
キヤノン株式会社 小笠原 努 氏
昨年発売のEOS R1、EOS R5 Mark IIに自社カメラで初めてディープラーニング画像処理技術である、カメラ内アップスケーリングとニューラルネットワークノイズリダクションを搭載しました。
前回の講演のアプリ版のディープラーニング画像処理技術をカメラ向けに最適化したものです。本講演では、従来の画像処理の課題と、その課題に対するディープラーニング技術を用いた我々の取り組みについて紹介します。
●10:55~11:40
講演2:開放から玉ボケが楽しめる大口径中望遠単焦点レンズ「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」の開発
株式会社ニコン 堀越 誠 氏
 ニコンは、固有名称を冠するレンズ「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」を2023年10月に発売しました。「大口径中望遠レンズには口径食がつきもの」という固定概念を覆し、新たな映像表現を可能にしたいという想いでこのレンズを企画・開発しました。Zマウントの可能性を最大限に活かし、口径食を抑えながらも、高い描写性能、手持ちで撮影できる質量/サイズを目指しました。
本講演では、設計・技術部門が一丸となって開発した「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」について紹介をいたします。
●13:00~13:45
講演3:日本のカメラ産業史*
日本カメラ博物館 市川 泰憲 氏
 現在、日本製のカメラが世界を席巻していることは、ご存じのとおり。1903年に日本初の工業製品としてのカメラ「チェリー手提暗函」が発売されてから122年経ち、1964年に輸出金額で、1967年に生産数でドイツを追い抜いてからカメラ製造の主導権を得てすでに60年が経過し、日本がカメラ立国だといわれて久しいです。戦前戦後を通して、日本のカメラ技術はどのような立ち位置にあったのでしょうか。1954年に「ライカM3」が発売され、日本は一眼レフへの道を歩み成功し、今日ではミラーレス一眼で圧倒的な優位性を誇っていますが、そこに至るまでの技術的変遷、各社の集約への過程を、限られた時間ではありますが多角的に考察してみたいと考えます。
●13:55~14:40
講演4:フォトグラメトリ、LiDARを用いた3Dスキャンと構築技術
東京工芸大学 内田 孝幸 氏
 フォトグラメトリは古くは写真測量という意味であったが現在では、多視点画像からの3D構築という意味に変わっている。フォトグラメトリ(SfM(/MVS))の技術的的な進展には目を見張るものがあり、カメラ性能だけでなく、多視点のためのUAV(通称ドローン)技術、RTK-GNSSといった高精度位置測位技術、さらには、LiDARといった(レーザ)光スキャン測距技術を伴って、高精度、高精細な3D構造をデジタルデータとして構築できるようになってきた。本講演では、これらの3D構築技術の概説とともに、フルカラー3D造形・出力の事例を説明する。さらには、3Dの質感、テクスチャーの質を向上させる、3DGS(3D Gaussian Splatting)適用事例についても紹介する。
●14:50~15:35
講演5:銀塩プリントのリプレイスを目指したインクジェットプリンター進化の軌跡*
セイコーエプソン株式会社 角谷 繁明 氏
 1990年代前半までは、画素単位での階調再現が困難なオンデマンド型インクジェットプリンターで写真画質が実現できると考えた例は皆無に近かった。その状況を覆し、市場に強烈なインパクトを与えたのが、約30年前の1996年に登場したPM-700Cである。本講演では、まずPM-700Cでのブレイクスルーにつながった技術の詳細を解説し、その後のさらなる高画質化により、サービスサイズプリントなどで銀塩と区別が付かないレベルに到達したと考えている2000年までの話と、それだけでは商業用途でプリント自体に商品価値を持たせるには不十分であることに気づき、足りないピースを埋めるための方策を考え実施した2000年以降の話に分けて、インクジェットプリンター進化の軌跡を解説する。
●15:45~16:30
講演6:日本の営業写真史~幕末から明治時代の写真館事情~*
日本カメラ博物館 井桜 直美 氏
 日本に写真館が初めて誕生したのは今から165年も前のこと。最初の写真館はアメリカ人フリーマンが経営する横浜居留地の雑貨商の中に生まれた。そして、その翌年から日本人による写真館が誕生し始める。日本の写真師の開祖とされる鵜飼玉川や下岡蓮杖、上野彦馬など日本の営業写真史に置いてその先駆けとなった人物をベースに、江戸時代末期に伝来した写真がどのように日本に定着し、写真館が当たり前のように増えていったのか。その背景を探っていく。写真館で肖像写真を撮ってもらう客の心情や当時の写真の技法や値段などを織り交ぜながら、写真や資料などの画像とともに幕末期から明治時代の営業写真の歴史を解説する。
*日本写真学会創立100周年記念特集「語り継がれる写真産業史」より

以上

2025年度PHOTONEXT技術アカデミーリーフレット PDF(pdf形式ファイル)

◆お問い合わせ先(お申し込みもこちらまで)
〒164-8678 東京都中野区本町2-9-5東京工芸大学内 日本写真学会事務局
Tel:03-3373-0724

◆お申し込み締切
2025年5月30日(金) ※ただし定員に達した場合は事前に締め切ります。