環境法令名 |
特定化学物質の環境への排出量の把握及び管理の改善に関する法律
(通称:PRTR法)
法公布:平成11年7月12日、政令公布:平成12年3月29日 |
法令の概要 |
PRTR法とはPollutant Release and Transfer Registerの略称で事業者は政令に定めた化学物質(第一種354種、第二種81種)を大気、水域、土壌を経由して環境への排出量および廃棄物としての移動量を算出して報告義務とMSDS発行義務を定めた法律。
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法令の内容 |
- 事業者は化学物質の環境への排出量および移動量を把握(PRTR)し、都道府県経由で国に届ける。但し、営業秘密に係る情報は直接国に届けても良い(但し、手続きが必要)。
- 事業者は対象化学物質の譲渡等行うに際し、相手方に対して化学物質の性状及び取り扱いに関する情報(MSDS=Material Safety Date Sheet=化学物質安全性データシート)の提供する。
- 政令に定めた第一種化学物質はPRTRとMSDSの義務があり、第二種の化学物質はMSDSのみが義務化される。
- 対象化学物質の取扱量は発ガン性物質は0.5トン/年、その他は1トン/年以上が対象になる。
但し、写真現像所に関連のある第一種化学物質の「銀及びその水溶性化合物」は法施行日から2年間の暫定期間が設けられ、5トン/年以上が対象になる。
- 対象製品は指定化学物質を1質量%以上(発ガン性物質は0.1%以上)含有するものが該当する。
但し、密閉包装された状態で流通し、販売・提供さるものや売却され再生される製品(再生資源)は除かれる。
- 対象事業所は常用雇用21人以上で写真等のサービス業も該当する。
- PRTRの届出及び虚偽報告並びにMSDSの虚偽報告には刑事罰の規定がある。
- 法律の施行日は平成12年3月30日
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現像所における主要管理項目 |
- 政令で定められた指定化学物質(第一種354種、第二種81種)を単一化学物質だけでなく、製品形態(混合物)に含まれる物質も含めて使用している化学物質を選別する。
- 最初のPRTR報告は平成12年4月1日から1年間の排出量・移動量を平成13年4月以降届出る。排出量・移動量の算定方法、届出の様式等は省令が未公告なので、現在(平成12年5月)は未定である。
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備考 |
日本国内のラボでは該当化学物質があっても量的に少なく対象にならない。 |