2009年11月20日

グランプリを受賞された河合義雄様へのインタビュー

平成21年に開催された写真業界5団体主催のフォトブックコンテストには、
主催者側の予想を大きく上回り、716冊もの応募がありました。
応募されたフォトブックは、作者の思い入れがぎっしり詰まっており、写真は元より
ブックの構成・コメントなど、どれを取っても優れた作品が多く寄せられました。
審査員は17名で実施しました。
かなりの時間をかけて絞られてきた作品の中で、最後に多くの票を獲得してグランプリに輝いたのが、河合 義雄様の「祖父と私のヨーロッパ」でした。
実際の作品は、フォトブックコンテスト受賞作品掲載の中からご覧頂くとしまして、
ここでは、河合義雄様へイ ンタビューさせて頂いた時に伺った、コンテスト応募へのきっかけやご苦労話などを記載させて頂きます。

kawai

1.このフォトブックをお作りになったきっかけは何ですか?

祖父が、大正15年に世界一周した時に作成したアルバムを見つけ、2004年から、海外旅行の度にそれらしい場所を探して撮影を続けてきました。今回のフォトブックコンテストを知り、それまで撮り溜めてきた写真をフォトブックにしようと思った訳です。

2.おじい様のプロフィールをお伺いします。

私の祖父、河合左兵衛(明治4年生まれ)は、鋼材の輸入販売を手がけてきました。 明治38年の日露戦争後「優秀な品質の鋼材は軍備の強化につながる」との理由で、明治39年に東郷大将から「東郷ハガネ」の商号を使用することを認められ、以後「東郷ハガネ主人」と称していました。
大正15年に商品の供給元である海外のメーカー及び商社を視察する為、長男の菊太郎と共に世界一周の旅にでました。帰国後2年かけて旅行で写した写真をアルバムとして出版し、お得意様に配布しました。昭和20年に73歳で亡くなりました。
河合佐兵衛商店(東郷ハガネ)は戦後に河合鋼鉄(株)と名称を変更し、さらに
現在はKAWAI STEEL と改名しております。 今年創業137年目を迎えており、本家の従兄弟の長男が社長を務めて、順調に商いを致しております。

3.フォトブックを作るのにご苦労した点は?

何と言っても祖父の足跡を辿る旅は、場所探しが大変でした。
見当をつけた場所を、何度も往復して見つけたりもしました。
祖父はアメリカにも旅をしましたが、アメリカは余りにも変わりすぎて、同じ場所を見つけることは出来ませんでした。
また。祖父が残したアルバムは、変色しボロボロとなっており、原本の保存そのものが困難でした。

4. 今後のご計画は?

写真については、人並みの記念写真は以前から撮っていましたが、本格的に写真を始めたのは定年後からです。
私は今までにも、海外留学・海外出張や旅行などで海外に出る機会が多く、海外での撮影はあまり苦にはしておりません。
テーマとして「オーロラ」と「霜柱」を追いかけています。地元のフォトサークルに属しており、今まで何度か写真の展示会を行っております。 来年3月にも写真展を予定しています。
これらの写真展に展示した写真を中心に、今までに撮り溜めた写真を引き続きフォトブックにしたいと思っております。


【編集後記】
河合様は、終始穏やかな笑顔を絶やさず、丁寧にお話をして頂きました。
おじい様の足跡を辿り、同じ場所・同じポーズで写真をお撮りになるご苦労話をお聞きしましたが、輝いたご表情からは、達成された充実さを感じる事が出来ました。
お持ち頂いた「オーロラ」と「霜柱」の作品を拝見しましたが、いずれも素晴らしい作品でした。
これからも、益々素晴らしい作品を撮り続けて頂き、充実したフォトライフをお過ごし頂きたいと願ってお別れしました。